学士特定課題研究テーマ

研究室全体のテーマはこちら

2021年

西野 択:蓄積関数の正定性に基づく電力潮流状態の安定領域解析

電力系統の定常潮流状態に対する安定領域の大きさをエネルギー関数の凸性に基づいて見積もる手法を考察しました。本手法は、将来的に再生可能エネルギー発電が主要な発電方式になった際に、自然による外乱にも耐え得る安定な電力の供給配分計画を設計することに役立つと期待されます。今後は「経済コストの最小化」という観点で安定性とのトレードオフも考慮した解析手法を考案していきたいと思います。西野

田屋 実希:電力システムの受動性に対する蓄積関数のクロン縮約による解析

電力系統モデルは微分代数方程式系(DAE)と常微分方程式系(ODE)の2通りで表現が可能です。本研究では、2つのモデル表現における蓄積関数の等価性を調べました。具体的には、常微分方程式の解軌道に沿った計算により数値的な等価性を明らかにすることに加えて、クロン縮約を用いて数学的に等価性を証明しました。近似線形化されたモデルについても同様の問題を解決することが今後の課題となります。田屋

織田 諒:多主体レトロフィット制御を非干渉化する最適サブシステム分割の検討

近似環境モデリングを組み込んだレトロフィット制御を多主体が同時並行で適用した場合に生じる主体間制御の干渉について考察しました。本研究では、全体システムのサブシステムへの分割を最適化することによって、上記の主体間制御の干渉が抑制されることがわかりました。サブシステム分割を自動的に行うアルゴリズムの開発が今後の課題となります。(織田

2020年

伊藤 将寛:近似環境モデルの内部状態を利用したレトロフィット制御

環境の近似モデルを活用したデータ適応型制御の研究として、新たに近似環境モデルの内部状態を利用するように理論を拡張しました。コントローラ設計における自由度の増加が利点として挙げられます。今後は、本理論に基づいて制御性能を向上するための近似環境モデルの同定手法について研究していきたいと思います。(伊藤)

木村 陽太:経済的自動発電制御の過渡特性解析:発電機数をパラメータとして

将来的に火力発電機の数が減少することを想定し、経済性を考慮して最適に発電機を配置した場合における周波数応答などの過渡特性を数値的に考察しました。その結果、ネットワークの中央付近の発電機から削減した場合に、過渡特性などに対する悪影響が少ない傾向があることがわかりました。今後は、再エネの影響を考慮したより現実的なモデルを対象に考察を進めていきたいと思います。(木村)