修士論文研究テーマ

2022年度

伊藤 将寛:系統安定化レトロフィット制御のための縮約系統同定:複数主体による逐次運用

系統安定化レトロフィット制御ではメイングリッドのモデルを適切に同定することによって、周波数変動を大きく低減できることが知られています。本研究では、同定対象の入出力信号の設定や信号の物理的相関に注目しパラメータの設定を工夫することによって、非線形かつ多入出力メイングリッドを静的モデルとして同定するアルゴリズムを構築しています。今後の課題は、動的なモデルの同定手法の構築と複数の発電機を半集中的に管理する場合への応用です。(伊藤)

木村 陽太風力発電を主力とする電力系統に対する定態および過渡安定性の数値解析

電力系統を構成する発電機が従来型の火力から風力に置き換わるにつれて、風速の変化による出力変動により電力系統が不安定になることが予想されています。本研究では、風力発電機の数理モデルの物理やパラメータ設定などの妥当性を適切に保証し、発電効率および過渡定態安定性の観点から、大規模バスから順に風力に置き換えると効果的であることがわかりました。今後の課題は、風速変動の予測誤差を踏まえた制御器設計を行うことです。 木村